September 2005アーカイブ
「ホワイトバンドを巡る議論についての覚え書き」に関しては、この地味なブログにしては驚くべき量のレスポンスをもらったと思います。コメントもきちんと返せていませんが、貴重なご意見として読ませていたいています。まぁ、これというのも(こういっちゃなんですが)「ほっとけない」サイトがやや頼りなさすぎるせいかな、という気もします。もともと日本で常勤のいる国際関係NPOはわずかですし、今回のホワイトバンドも(たぶんこんな大事になるとは思っていなかっただろうから)やっとかき集めた NPO関係者とバイトで慌てて回しているという感じなんでしょう。
ただ、そうはいってもネット上に溢れている反感のうち、多くの部分は少なくとも理論的にレスポンスを返せるはずのものですね。2ちゃんねるなどでずいぶん叩かれているキャンペーンですが、その中には当然の疑問も散見されます。(もちろん悪意だけで叩いている人もいるので、そのへんの峻別は重要ですね)例えば、なぜこれまでの援助は問題だったのか、どう方向転換しないと行けないのか、など、すでに欧米のNGOで分析が進んでいるところは(読者がそれに納得するかどうかはともかく)、もう少しきちんとした説明を出していけたはずです。
やっつけ仕事なので、間違いがあったらごめんなさい(元がインタビューなので、数字はもともとややいい加減です)。
できればチャベスについての解説とかもつけたかったところですが、それをしていると記事をアップするタイミングを逃しそうなので、とりあえずアップしてしまいます。
ちなみに写真は世界社会フォーラムで講演するチャベス。
・2002年の暗殺未遂はワシントンに指令されたものだと判っている。
・詳細はEva Golingerの"Chavez Code"に詳しい。
・ハリケーンの被害にたいして、ベネズエラは500万ドル(5億6千万円)を提供すると申し出、キューバは医師を派遣すると言ったが、被災地域に近づく許可は出なかった。
・(チャベスを暗殺すべきだと発言したテレビ伝道師の)パット・ロバートソンは孤立しているわけではなくて、ブッシュの側近たちの意志を伝達したのだろう。
・我々が子どもの頃は、母なる土地とはスペインのことだと言われてきた。しかし、実際はいくつかの「母なる土地」を持っている。そのもっとも偉大な一つは疑いなくアフリカである。
・我々は毎日自分たちのルーツがアフリカであることに自覚的になっているが、同様にアメリカも「母なる土地」だろう。
・(シモン)ボリバルが言っていたように、我々ラテンアメリカ人は、ヨーロッパ人でも、アフリカ人でも、北アメリカ人でもない、これらをミックスした新しい人種なのだ。
・しかし、アフリカについて考えることは(アフリカの置かれた現状を考えれば)大きな苦痛でもある。
ホワイトバンド(昨日の記事および公式サイト参照のこと)はチャリティ(慈善)じゃないというのはその通りである。チャリティというのは、AからBにお金を渡すことであり、そこにはAのほうがBよりエライ、という含意が払拭しがたい。また、お金の使途についてはなるべく多くを現地の「困っている人」に渡す方がよく、その使途のモニタリングに消えていくのは「効率が悪い」と考えられたりもする。そこで、むしろ欧米ではホワイトバンドが「チャリティであるべきではないのに、チャリティっぽく宣伝されいてる」「ドナー側(のボノやゲルドフ)が偉そうだ(白人のくせにっ!)」「現地の声がほとんど聞こえてこない」といった非難が多かったように思う。本来、チャリティで世界が救えるという考え方が時代遅れだと見なされているのである。ところが、日本では「実はチャリティではない」ことに批判が集中している。なぜそこが欧米と日本で逆転してしまうのか、「ホワイトバンドを巡る議論についての覚え書き」の続きで議論してみようと思っていたのだが、その前に、この問題に深く関係するニュースが報じられたので、チャリティの必要性と限界について考えてみよう。
※ ところで、些細なことですが「ホワイトバンドは募金じゃない」としているのは間違いで、その使途がチャリティであれ政党活動であれお寺の建設であれ、そしてもちろんNGO活動であれ、一般にむけて広く資金を求めたら「募金」でいいんだと思いますけどね。日本語としては…。
ホワイトバンドを巡る議論がかなり混乱しているようなので、ちょっとまとめに挑戦。
さらっと書こうと思ったのですが、書けば書くほど書かないと行けないことが出てくる感じで、とりあえず1/3ぐらい。
日本国内についてや日本とアフリカの関わりについては、書ければまたもうちょっと書きますがとりあえず「GCAPって何?」ってあたりをまとめてみました(コメントがいっぱいつくともっと書く気になるかも、と言ってみるテスト)。
ちなみに面倒な人は結論だけ読むのも可。
◎◎ホワイトバンドを巡る議論についての覚え書き◎◎
1.ホワイトバンド・キャンペーンの国際的な背景
まず、もう一度背景を復習しておこう。ホワイトバンド・キャンペーンおよびLive8は、GCAP(Global Call to Action Against Poverty)と呼ばれる国際的なプロジェクトの一部である。このプロジェクトは各国のNGOによって多中心的に発展しており、日本でもオルタモンドや英国の巨大NGOオックスファムの日本支部などによって「ほっとけない」キャンペーンとして担われている(どこかに本部があるわけではなく、一定の目標を共有した独立のNGOがそれぞれのフィールドで活動を展開している)。GCAPは主に4つの目標を提示している。つまり、(1)貿易の公正。(2)債務の帳消し。(3)援助の質と量の増大。(4)国連の提示するミレニアム開発目標への国レベル、国際レベルの協力と、そのための(第三世界における)水道インフラなどの公共サービスの充実。
川田龍平氏に声をかけて頂いたので、選挙の日は松本まで出かけてきます。
お近くのかた(?)はどうぞ。
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衆院選各党マニフェスト評価号 2005年9月7日号
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