「生存の権利のための闘い インド・プラチマダから」『季刊ピープルズ・プラン』36号
ピープルズ・プラン研究所の機関誌『季刊ピープルズ・プラン』に先日インド、ケララ州を訪ねたときのレポートを載せて頂きました。
本当は、オラヴァナの住民による水道管理、科学コミュニケーション団体KSSPの活動などについても書くつもりだったのですが、枚数の関係などで今回はプラチマダのコカコーラ工場の問題に集中しました。
販売している雑誌であることから転載は避けますので、よろしかったら買ってください。
2004年に発表された「プラチマダ宣言」だけは翻訳を転載しておきます(「宣言」の文脈については拙稿をご覧いただければ幸いです。「宣言」である以上、たぶん転載歓迎と言うことになると思います)。
【プラチマダ宣言】
(2004年1月 ケララ州プラチマダでの世界水会議にて採択)水は生命の基盤である。それは自然からの贈り物であり、地球上の生きとし生けるものすべてに属する。
水は私有財産ではない。それはすべてを支えている共有資源である。
水は根源的な人権である。それは保全され、護持され、管理されなければならない。水の枯渇と汚染を防ぎ、後の世代のために守り伝えることは我々にとっての根源的な責務である。
水は商品ではない。水の市場化、私有化(民営化)、企業化といった全ての犯罪行為に抗していかなければならない。それによってのみ、我々は世界のすべての人々のための水のための根源的で不変の権利を保証することが出来る。
水に関する政策はこういった見地を基本として策定されなければならない。
水を保全し、利用し、管理する権利は完全に地域のコミュニティに帰属している。これこそが水の民主制の基本である。この権利を縮小しようとしたり、否定しようとしたりするすべての試みは犯罪的である。
コカ・コーラやペプシ・コーラの有害な生産物の生産と販売は全面的な破壊と、汚染と、なにより地域コミュニティの存立の危機をもたらす。
プラチマダ、プドゥチェリーなど、この世界の様々な場所でわき起こった抵抗運動は、我々の水を略奪する悪魔的な企業ギャングへの様々な形式の闘いの象徴である。
プラチマダの恐ろしい商業的圧力という責め苦に抗するために立ち上がったアデヴァシ(先住民)たちと連帯した闘争の場にいる我々は、すべての世界の人々にコカ・コーラとペプシ・コーラのボイコットを呼びかける。
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