米大統領選、(ほぼ?)終了
CNNの開票状況などを見ても、大統領選は日本時間3日23時の段階で、オハイオの情勢がやや不明確であるものの、事実上ブッシュの続投が決まった感じである。残念。しかし、大激戦にもかかわらずアメリカの事前予測の正確さには驚かされる。もちろん一つの大きな理由は、共和党支持層と民主党支持層が明確に別れているということであろう。州別の勝敗表と州別のひとりあたり平均年収を見ていただければ、だいたいの傾向として、大都市を抱える比較的裕福な(つまり産業に恵まれた)諸州で民主党支持層が高く、農業主体の貧しい州で共和党支持が高いということがわかる。
CNNの出口投票をもとにしたレポートからも、年収ごとの支持率の差は明りょうである。
メディアはしきりに「中絶や同性婚などのモラル・ヴァリューの対立」を言うが、これもこれまで触れてきた欧州の事例やインドの事例などと同様、経済問題について正当な発言経路を与えられず、「価値観」や文化にそれを仮託せざるをえないということであろう。そういう意味では、グローバリゼーション以降、支持を訴えるべき対象に訴えられていない「リベラル/左翼の失敗」とでもいうべき状況なんであろう。だいたい主に年収の高い層に支持される「リベラル」なんて、ねぇ。
それと各州ごとの勝敗表を見ると、なんと民主党はニューハンプシャーを奪取した事で2000年より一州ふやしているにもかかわらず、(おそらく人口の増減の結果として)獲得選挙人は減っているということである。「敬けんなクリスチャン」おそるべし(注1)。
あと、知事や上下院について行われた同時選挙でもおおむね共和党が勝利していますね。ただ、前にhatenaの日記でちょと触れたイリノイはパトリック・オバマ勝利のようです。
【追記】
「米大統領選、(ほぼ?)終了 その2」も参照の事。
【注1】
その後、前回は民主党が獲得したアイオワとニューメキシコが共和党に確定したため、獲得州でも民主党は一州へらしたことになります。最終的な獲得選挙人差は15人。オハイオ(選挙人数20)がひっくり返ると逆転なんだけどなぁ…。
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