2008年11月5日

バラック・フセイン・オバマ Jr. 大統領誕生

 まぁ、いろいろ異論はあろうかと思うが、初の有色人種大統領である。
 ただ、反戦リベラルの期待を集めただけではなく、最後の最後で「シカゴ学派のメンバーを政策ブレーンに抱えるリベラル経済派」としての側面が、金融危機で追い風になったというのが微妙なところか。
 個人的には、AAASでの討論会で若い科学技術政策顧問が見せた理想主義を新大統領が共有していることを期待したい。

 さて、おそらく「珍しく親米大統領」から一気に新自由主義批判、アメリカ批判に転じる姿勢を見せているサルコジ仏大統領もハンガリーからの移民二世である(まぁ、フランスの場合は皇帝ナポレオンがイタリア語に近いコルシカ語を母語とする「エスニック・マイノリティ」であるわけで、今更驚くことではないのだが…)。
 サルコジ&ゴードン・ブラウンのタッグとオバマの対決が今後の国際政治の焦点になると思われるが、そういった中で日本の政治家はどういうポジションを取れるのだろう…。

ラベル: ,

2008年10月18日

オバマとマケインの討論

 ちょっと見ていたわけですが、内容よりも気になったのはディスカッションのスタイル。
 司会が「マケイン上院議員、あなたの政策はこれこれです。オバマ上院議員、あなたの政策はこれこれです。お互いの主張が相手より優れている点をお聞かせください。まずマケイン上院議員」というように始めていたこと。
 これ、視聴者は争点を理解しやすいし、候補者も話をブレさせにくいし、非常に合理的だ、と思います。

 なぜ日本の政治討論では「XXについての貴方の意見を聞かせてください」型の質問しかないんだろう?
 その次の質問が重要なのに、例えば「XXについて、どうされますか?」「適切に判断します」「全力で取り組みます」みたいな議論で終わってしまっていることがしばしばある(小泉時代が一番酷かったと思うけど、今もたいして変わっていない)。
 個々の政治家が何を「適切だ」と考えるかの、判断基準が一番重要なのに…。

 これは

あ)政治家が自分の思想や基本方針をちゃんと説明できていない。
い)日本のメディアが政治家の主張を理解する能力がない、あるいは怠っている。
う)あまりややこしいことを言うと視聴者がテレビを切ってしまうと思われている。あるいは実際、切る。

 原因は、どれだろう?

ラベル: , , ,