Science Communicationの最近のブログ記事

 すこし間の抜けたご報告ですが、デンマークから帰国しました。
 今回はWorld Wide Viewsのフォローアップ会議と言うことで、この会議をリードしたデンマーク技術委員会(Danish Board of Technology)での会議に参加しました。
 デンマーク技術委員会は、WWV in Japanのサイトから引用すると、以下のような組織です。

デンマーク技術委員会(Danish Board of Technology)は、テクノロジーアセスメント及び技術予測を実施し、デンマーク及びEUの議会の政治的意思決定者に対してアドバイスをするための独立機関です。運営資金はデンマークの公的資金によって賄われています。

 ちなみに、デンマークの人口は北海道とほぼおなじ550万人ほど。GDPでは3500億ドルぐらい。日本で言うと愛知県と神奈川県の中間ぐらいである。そういう小さな国に、こういった世界をリードするような組織があるというのも非常に興味深い。

 今回、聞いてみたところ、DBTの正規職員は12人。基本的には若手が多い。また、週に2日程度の契約で20人弱の学生バイトを雇用しており、総勢30人ぐらいの体制で動いている。
 学生バイトといっても、議員や教授との連絡も任せられるらしい。
 日本でそういうことができるかというと…難しいだろうなぁ、と。

 さて、今回もっとも印象に残ったのは、お昼ご飯が豪華だったことであるw
 あと、テーブルの上には常時パン、フルーツ、飲み物などが用意されており、極めてリラックスした状態で会議は進められた。
 夜の懇親会もかなりきちんとしたレストランだったし…。
 しかし、この食事へのこだわりは、デンマークの文化なのか?(なんとなく、ボスであるラース・クリューバー氏の方針であるような気がしなくもない…)

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 World Wide Views in JAPANについて、5月23日に京阪中之島線なにわ橋駅のアートエリアB1で「地球温暖化、あなたはどう考える?〜デンマーク発、国際ネットワークの試み」と題したサイエンスカフェを行いました。

 そのときの参加者レポートがブログ"Intersecting Voice Cafe"に掲載されています。
 ・ラボカフェで考えたパブコメ

 こちらでは非常に重要な議論が提起されていると思います。
 WWVはもちろん、熟議のためのイベントなわけで、こういったウェブでの議論に開かれていないというのも問題だと思いますので、担当者の方にちょっと無理をいって、WWVのウェブサイトでもトラックバックを受け付けるようにしていただきました。

 是非、みなさんもブログを書いて、議論に参加していただければ幸いです。

ポスドク:1人採用で5百万円…文科省が企業に「持参金」 - 毎日jp(毎日新聞)

 博士号取得後に任期付き研究員(ポスドク)として大学や公的研究機関で働く人たちの民間企業への就職を増やそうと、文部科学省が、ポスドクを採用した企業へ1人につき500万円を支給する。国策としてポスドクを増やしながら受け皿不足が指摘される中、「持参金」で企業側の採用意欲を高める狙い。文科省が企業対象の事業を実施するのは珍しく、09年度補正予算案に5億円を計上した。

 政府は90年代、高度な研究人材を増やそうと、大学院を重点化し博士号取得者を増やした。博士の受け皿となるポスドクは1万6000人を超えたが、企業への就職は進んでいない。日本経済団体連合会の06年調査で、技術系新卒採用者のうち博士は3%だ。


 …やめてください。
 いつも学生たちには「就職と言うな、キャリアパスと言え」といってるのに、ぶちこわしだ(泣)。

 っていうか、一件500万円で、予算5億だったら100人ぶん?
 一万人ちょっとが問題だといってるんだから、焼け石に水だと思う。

 起業に助成、といううんだったら、まぁ、悪くないかもしれない。
 …そういえば、自分で適当に法人設立して、その会社ないしNPOで申請した場合はどうなるんですかね?
 まさか大企業じゃないと助成対象じゃないとは言わないだろうけど、経営者じゃ駄目?

 ネット配信中。

前に、『サービスロボットシステムにおける安心技術に関する調査研究報告書』(PDF) で、ロボット三原則にからめて「2.6 安心をめぐる人文社会的議論の歴史: 東西文化比較を中心に」(pp. 100-110)という論考を書きましたが、ここでもよく当てはまる感じ。


イヴの時間 公式サイト

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